更新日2002年8月8日

「野兎病とはなんぞや?」

思いつきでテーマを決めるこのコーナー。今回は「野兎病」です。

●事の起こり
今日(8/8)のニュースで、アメリカ疾病対策センターから野生のプレーリードックより野兎病に感染していた個体があり、
それがペットとして各国に輸出されている恐れがあるというものがあった。
何でも日本にも輸出されている可能性があるという。なんと。
テキサス州の業者が捕獲した野生のプレーリードックが急に死んでしまったらしく、
それを不審に思った係員が調査したところ、その「野兎病」に感染していることを確認したという。
...プレーリードックって、野狩りしたのを売っているのね。知らんかった。
それはさておき、その「野兎病」の名前が気になった。野兎..野生のウサギかい?
どんな症状なのだろうか? 当然ウサギにも感染するのだろうか? 気になったので調べてみました。


●人畜共通感染症「野兎病」
この野兎病であるが、別名ツラレミア(Tularemia)といい、野兎病菌という病原体より感染する人畜共通感染症なのです。
人畜というからには..当然人間にも感染します。
感染経路は接触、マダニ・アブからの動物媒介、呼吸器系感染などがあります。
日本においては、接触感染が多いようです。
野生獣との接触をしたハンターや、アウトドアライフの最中に感染したという例があるとのこと。
尚、人から人への感染は無いそうです。

ウサギに感染したらどうなるのか? ..詳しい資料は人間のしか無い為よくは分かりませんが、
敗血症により死亡したり、リンパ節の肥大が見られるそうです。

人間の場合、潜伏期間が3日ほど。
症状は一般的には悪寒、頭痛、波状熱(39℃にもなる!)、筋肉痛、関節炎、吐き気。
ひどくなると意識障害や髄膜刺激症状が出るようです。
結核とよく似た症状の為、診断には免疫学的、細菌学的な調査が必要です。
治療には抗生物質が効果的。(ストレプトマイシン..というのが効き目抜群なんだそうな。よく分からんけど)


●被害の歴史
実はこの病気、最近コソボで282名が大量感染するという被害が出ていたというのです(厚生労働省1月23日発表)
でも死者は出ていないので、きちんと治療すれば大丈夫みたいですね。

過去では旧日本軍が生物兵器として用いることを検討していたとか..。
現在でもバイオテロに用いられる危険性が問題視されています。
なので、アメリカでは実験室のバイオハザード対策としてワクチンを使用しているとのこと。
ワクチンといえば、ロシアでは1950年代に野兎病ワクチンを国民に接種し、流行を食い止めたそうです。


●感染の危険性は?
日本にも風土病として野兎病はあるそうですが、日本の野兎病菌は弱毒の為通常死亡することは無いそうです。
それに、この野兎病菌は熱に弱く、55℃の熱に10分間で不活性化します。アルコール消毒も効果的。
空気感染は汚染土壌の塵埃を吸引したときに感染する訳ですので、実際感染する場合といえば、野兎病になった野生動物を触ったり、
その野生動物の生活圏内に近づくなどしなければ感染は無いと思います。

でも、衛生環境の悪いペットショップには、近づかないほうがいいかも..
一応日本では検疫をやっているとは思いますが、エキゾチックペットの中には突破している場合もあるのだろうか。
プレーリードックは案の定輸入禁止となりましたし、安易なペットブームにブレーキがかかると良いですね。 どうも日本は欧米のようにペットに対する責任感が無さ過ぎるように思われます。




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